個人民事再生に関してよくいただくご質問に当事務所の司法書士がわかりやすくお答えいたします。
- Q1.個人民事再生ってどのような手続きですか?
- 個人民事再生とは、裁判所に認可された返済計画に基づいて減額後の借金を3年間の分割返済をして、完済すれば残りの借金を免除してもらう手続きのことをいいます。自宅を手放さず手続きをされたい方や、職業上自己破産ができない方などに合った債務整理手続きといえるでしょう。
- Q2.自己破産や他の手続きとどう違うのですか?
- 自己破産との大きな違いは、自己破産は一切の支払い義務はなくなりますが。個人民事再生では3年間の分割支払い義務があります。しかし、自宅を手放さずに手続きができる点や、自己破産と違って資格制限や免責事由(借金の理由)も問われることはございません。
- Q3.どのような人が個人民事再生手続きを行うことができますか?
- 基本的には、
1.住宅ローンを除く借金が5.000万円以下であること
2.継続的に安定した収入が見込めること
3.このままだと返済不能になる可能性があること
この3つの要件に該当する人しか個人民事再生手続きを行うことができません。
- Q4.パートやアルバイトしている人でも個人民事再生手続きは可能でしょうか?
- パートやアルバイトでも手続きできる可能性はあります。Q3であげた要件の中に「継続的に安定した収入が見込めること」という規定があるので、パートやアルバイトの方でも個人民事再生手続きができる可能性はございます。
- Q5.再生(返済)計画は一体どのように立てるのでしょうか?
- 基本的には
1.全債権者に平等であること(不利益を受ける債権者があっても同意があれば別)
2.3か月に1度以上の返済をする分割払いであること(基本は毎月返済)
3.原則3年で完済すること
4.最低弁済基準額(借金や所有している財産に応じて決定される「返済額」のこと)を上回ること
といった要件が必要になります。
- Q6.個人民事再生を行うと家族や保証人に迷惑がかかりますか?
- ご家族の方が保証人になっていなければ返済義務はございませんのでご心配ありません。しかし、保証人の方は任意整理の場合と同様に対象外になってしまうので、債権者から請求がいってしまうことになります。事前に保証人の方と話し合いをすることが必要です。
- Q7.私は専業主婦ですが、個人民事再生手続きをすることは可能でしょうか?
- ご本人に収入がある方でないと手続きをすることはできません。そのため、専業主婦の方はまずご家族の方のご理解、ご協力のもと他の債務整理の可能性をご提案することになるでしょう。